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2012/12/31

2020年に東京で新しいSocialympicsを

2020年のオリンピック・パラリンピック(五輪)東京招致活動は、楽しさ、素晴らしさの観点だけなら大半が賛成するだろうと思います。しかし、現実的な面としてどうしても気になるのが経済効果です。

招致委員会もプランとして既存設備の活用によるコンパクトなプランを準備してます。それは過去にオリンピック開催経験があり、小さいエリアの中に高い交通機能を有する東京の特徴を活かしたものです。

しかし、いくら節約しても支出がないわけではありません。ましてや国内景気が悪く、社会保障費が削減されている状況では、五輪への支出があることに抵抗があるのは理解できますよね。

それでも賛成する人たちの理由は「五輪による景気回復」なわけですが、昨今では五輪の経済効果は疑問視されてきています。加えて、過去に開催経験のない新興国ならともかく、東京での経済効果となると確かに小さくなるだろうと気もします。


では私は「招致に反対か?」と問われれば、「賛成」と答えます。それは何故か?



ロンドン五輪は初のSocialympicsだったと言われてます。SocialympicsはSocialとOlympicsを繋いだ造語で、いわゆるFacebookやTwitterのようなSNSと連動したOlympics、具体的には、選手が従来の大手メディア経由でなく、SNSを使って自分で情報を発信するようになったことが大きな変化と考えられてます。

それまでの五輪は、ざっくり言ってしまえば既得権団体によって企画運営されてました。建設、広報宣伝、放送などの経済効果に繋がるものは特定の企業・団体によって実施されます。大手メディアが選手の様子を伝えていたのを、SNSが担ったことがSocialympicsが起こした変化だったというわけです。

一方、一般人の積極参加ボランティアが中心でした。しかしボランティアはあくまでボランティア。経済効果に繋がるものではありません。これは仕方ありません。

しかし、今我々にはSNSに代表される双方向性の高いインターネット環境があります。建設はさすがに無理でしょうが、広報宣伝、広告、放送は全てとはいかないまでも一部を担うことはそれほど難しいことではありません。

また、インターネット環境により、世界中の国々と容易にコミュニケーションを取ることができます。日韓W杯のときのように地方都市に選手団を呼び込むこともさらに容易になりました。五輪なら、W杯よりはるかに国数も競技数も多いので、地域によって特色あるいろんなモテナシができます。



さて、公共事業投資以外に期待できる五輪の経済効果とは何か?

一言で言えば、新しいジャパン・ブランディング。クール・ジャパンもその一つでしょうが、きっと多くの人は

「クールジャパンって、どこがクールなの?

って感じてませんか?

五輪開催の数年前から本番までは、世界中が開催国に注目しますよね。世界に向けてこれほどの情報発信力のある期間はまずありません。そして今はSNSの時代。誰かがコンペで一つに絞って売り込むんじゃなく、いろんなコミュニティや個人がいろんなものを発信できれば、それはとても大きなチャンスです。


私は、新しいSocialympicsとは、


「五輪が全ての人にとっての
機会となるようにすること」


だと考えてます。


・地方都市の観光振興
 選手団受入などを機に、地域のブランド化

・五輪連動企画による事業開発
 アニメ、ゲーム、ガジェット…

・クリエイターの発掘
 ロゴ等をSNSでデザイナー自身が公開し、一般投票

・新しい放送の在り方
 ニコ動、Ustream等による選手団受入都市からの配信など

私の足りない頭でもこれくらいは思いつくのだから、上手に規制緩和すればより多くの人が五輪を機に新しいビジネスチャンスを発見することでしょう。それだけでなく、五輪を機会に日本からいろんなブランドが世界中に発信され、新しい産業が生まれる可能性も出てきます。

五輪に反対する人はきっとこう思ってます。

「五輪を招致したところで、
どうせ儲ける人は一部の既得権の人だけなんだから…」

だから、自発的な参加意欲が持てないし、五輪を楽しむ気持ち以上税金の無駄遣いという気持ちが強まってしまう。

そういう人の気持ちに訴えるのに「経済効果は我々がちゃんとするから大丈夫」といくら既得権側が声を上げても届かない。

そうではなく、既に多くのインフラがある程度整っている東京での五輪だからこそ、多くの人が「五輪に乗っかる場」を沢山提供できるような上手な参入規制緩和こそが、


「ああ、それならなんかやれそうで面白そうじゃん


と積極的に参加しようと考える人を増やすメッセージになると思うし、クールジャパンよりはるかにクールなジャパンを世界中にアピールできるんじゃないかと思うわけです。



たぶんこんなことを考えてる人はいっぱいいるし、どっかで誰かが言ってるんだろうとも思います。でもまぁ私は別に自分が一番に提唱したって訴えたいんじゃなく、ただただいろんな人が参加できるようになったらなぁと思うし、何より自分も参加してみたいんですよね。

ぶっちゃけ五輪ってそうでなくてもみんな熱狂してますよね。そこに自分が何らかの形で積極的に関われるとしたら、ワクワクしませんか?

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